同志社大学 京田辺キャンパス礼拝堂 設計提案競技応募案
開かれた本と三本の柱
同志社大学京田辺キャンパスに建設される礼拝堂他設計提案競技への応募案。
キャンパスから連続する回廊としてのキリスト教文化センター部分:
<開かれた本>、大木の下に集いそこから人々の心が広がっていくような場としての礼拝堂:
<三本の柱>として提案した。
キリスト教文化センターは礼拝堂へと向かう道程となり、この二つの建物はキャンパスに欠かせない要となってゆく。
同志社大学 京田辺キャンパス礼拝堂および関連施設
計画案 / キャンパス礼拝堂および関連施設
RC造 / 平屋(一部2階)建て / 京都府京田辺市 / 2012 / 設計提案競技応募案
設計:小形 徹 * 小形 祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所
コンセプトムービー(YouTubeを開く)
<開かれた本>
キリスト教文化センター増築部分を<開かれた本>(同志社大学および新島襄関連資料展示スペース)によって形成する領域として捉えます。その周囲はキャンパスから地続きの床とし、敷地の高低差をそのまま取り込みます。この床の上に水平の天井をかけ、その間に展示スペースやコミュニティースペース、ラウンジを設けます。中庭からの光、壁柱やスロープや階段が動きを生み出し、出会いの回廊をつくりだします。
・ 展示スペースは、スロープで下りながら大学広場へ向かって開いていく道筋。
・ 厚みのある展示ボード。棚や本棚、ショーケースなども組み込むことも可能。
・ ラウンジは通りに沿って設けられ、壁柱などが居心地良く適度に守られた場所をつくる。
・ コミュニティースペースは一方を中庭に面するガラスパーティションで仕切られたスペース。
・ ケータリング等が必要な場合でも搬入口が対応する。
・ 屋根面には太陽光発電パネルを設置し、非常時への対応を考慮。南東・南西には深い庇を設ける。
<三本の柱>
聖堂として同志社の教育理念である知・徳・体に応えるような力強い<三本の柱>を建ち上げます。柱はキャンパス広場の中心に向かって、また真北に対する東に向いて定位させ、そのまま空へ広げ天井とします。礼拝堂は、聖堂を敷地に沿った壁で囲むことによってつくられます。聖堂をその他の部分と区切ることで間隙や余白をつくり、ロビーや中庭や屋上テラスとします。聖堂と外部とは、事物間の距離や時の流れ、光によって区切られ、そしてつながれます。
・ 東側の一部は昇降式講台を設置。その背後の壁の左右は引込戸。その向こうに中庭が見える。
・ 聖堂上部をぐるりとセラミックプリントされた正三角形の断熱ガラススクリーンで囲む。
・ 南東側と北東側には聖堂と外部が直接つながる開口部を設置。
・ ロビーから屋上テラスに上がることができる。
・ 中庭にはベンチと植栽を設ける。
・ 礼拝堂の出入り口とキリスト教文化センター増築棟のエントランスホールが向き合う。
・ 香柏館高層棟へ向かう東側外壁のコーナーにベンチ。背もたれの脇には、中庭に通じる小窓を設ける。
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