大田区 山王の家 すがすがしい風と光が通り抜ける、スケルトンリフォームで再生した家
すがすがしさを求めて
古いビルのワンフロアをスケルトンリフォーム。
三十年以上前の建設当時の細かな部屋の間仕切りが、採光や通風をさえぎり圧迫感を生み出していた。
不要な壁を取り除き、生活動線を整え、行き止まりのない空間構成に変え、元々この建物が持っていた採光と通風の可能性を引き出し、この住空間をすがすがしいものへと再生した。
山王の家
RC造 / 住宅 / スケルトンリフォーム / 東京都大田区山王 / 2005
設計・監理:小形 徹 * 小形 祐美子 プラス プロスペクトコッテージ 一級建築士事務所
設備:波田野建築設備設計事務所 / 施工:セダー建設株式会社
大田区山王に建つ築三十年以上経過したRC造5階建て建物の4階部分のスケルトンリフォームです。
既存の仕上げなどをすべて撤去して骨組みまで戻し、水まわりもすべて移動して、この建物が潜在的に持っていた、日当たりや風通しの良さといったものを引き出す、すがすがしいすまいに再生しました。
明るく、風通しよく、使いやすくなるよう平面計画を行い、リビング側の窓から洗面脱衣室の窓まで、光と風でつながります。キッチンと洗面脱衣室を引戸でつなげ、また玄関から直接キッチンへ出入りできる引戸を設け、家事動線がひとつづきの円環となるように計画しました。
キッチンは、オーダーメイドで製作され、その背後の長いカウンターの下はすべて収納になっています。リビングの窓際には大きな造り付けの長椅子を設けて、心地よい窓辺をつくりました。白く塗装した壁と天井そして白い障子が、窓からの光を部屋の奥まで届けます。明るく気持の良いすまいがスケルトンリフォームによって実現されました。
窓辺に設えた大きなベンチ。
明るい陽光のなかで読書をしたり編み物をしたり、暮らしを楽しむための場所になります。
リフォーム前は浴室だった場所を洗面室に改修。
キッチンにつながっています。
明るく風通しのよい場所になりました。
洗面室からキッチンをみたところ。引戸を閉めれば独立した空間になります。
玄関とリビングダイニングとの間は障子の引戸。 障子越しに静かな光が玄関にたちこみます。障子には樹脂製の紙を使用しています。玄関から直接キッチンに入ることもできるようになっています。玄関とキッチンをつなぐ引戸の上には明り取りの障子を設けました。
ダイニングテーブルと椅子の選択と購入もお手伝いさせていただきました。
上:リフォーム前の室内の様子です。
下:元々の内装をすべて撤去してスケルトンの状態にしたうえで工事を進めます。キッチン・浴室・洗面室・トイレなどの水周りの位置も変えました。
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